子どもの力を引き出すメンタルトレーニング

  

僕たちメンタルコーチの役割は、
目の前の人の力とパフォーマンスを引き出すこと。

 

野球、サッカー、バスケットボール、陸上。
それぞれの選手の

 

「こんな自分になりたい」

「こんな結果を得たい」

 

を引き出し、
最大限の力を使ってサポートします。

 

けれど、
それぞれの競技について詳しい知識があるかと聞かれたら
そうではありません。

競技の知識があるからこそ、
それが「障壁」になってしまうこともあるのです。

 

 

大切なことは、
問いを探すことなのです。 

 

でも、
難しく考える必要はありません!!

 

 

「シンプルな問い」こそ
パワフルな力を持っているんです。

 

 

たとえば、
お仕事や活動において、
次の3つの問いと向き合ってみましょう。

 

 

「私は、どこに行きたいのか?(未来)」
「私は、どうしてはじめたのか?(過去)」
「私は、どうしたいのか?(現在)」 
 

 

3つの問いを自分に投げかけ、
目の前の人に投げかける。
 

まずはこのシンプルな問いだけで、

大木は変化が起こります。

 

試してみて下さいねっ。

子どもの力を引き出すメンタルトレーニング

  

僕たちメンタルコーチの役割は、
目の前の人の力とパフォーマンスを引き出すこと。

 

野球、サッカー、バスケットボール、陸上。
それぞれの選手の

 

「こんな自分になりたい」

「こんな結果を得たい」

 

を引き出し、
最大限の力を使ってサポートします。

 

けれど、
それぞれの競技について詳しい知識があるかと聞かれたら
そうではありません。

競技の知識があるからこそ、
それが「障壁」になってしまうこともあるのです。

 

 

大切なことは、
問いを探すことなのです。 

 

でも、
難しく考える必要はありません!!

 

 

「シンプルな問い」こそ
パワフルな力を持っているんです。

 

 

たとえば、
お仕事や活動において、
次の3つの問いと向き合ってみましょう。

 

 

「私は、どこに行きたいのか?(未来)」
「私は、どうしてはじめたのか?(過去)」
「私は、どうしたいのか?(現在)」 
 

 

3つの問いを自分に投げかけ、
目の前の人に投げかける。
 

まずはこのシンプルな問いだけで、

大木は変化が起こります。

 

試してみて下さいねっ。

成長のためのメンタルトレーニング④

成長は「怖さや不安」の先にある。

「どうすればいいんだろう?」

自分自身でも何をすべきなのか、
どうしたらいいのかわからない状況に置かれたとき、
僕らの脳はフル回転し、成長する機会となります。

経営者の方やスポーツ選手に
「どんなときに、成長を感じましたか?」と問いかけると、

多くの場合において、
すごくうまくいっていたときの成功の話ではなく、
大変だった時期のお話や、
辛かった体験談、
失敗談が返ってくるのです。




僕らの人生を振り返ってみても、
その当時は、果てしなく辛かった体験も、
「あれがあったからこそ、いまがある」
と思えることがたくさんあります。



そう考えてみると、
子どもたち選手との接し方を
もう一度見直すきっかけになるかもしれません。



成長は
「自分でやらなくてはいけない状況」からやってきます。

どうしよう…と悩み、
これでうまくなるだろうか…と不安になり、
失敗したらどうしよう…とプレッシャーを感じます。



けれど、
すぐに誰かに答えを教えてもらうのではなく、
自分自身でその答えを見つけようと決め、
行動してみると、成長することができます。



人には燃えることが重要だ。
燃えるためには薪が必要である。
薪は悩みである。
悩みが人を成長させる。
松下幸之助


「履けない!」と靴を履くことを助けを求める少年は
見ているだけでとても可愛いものです。

けれど、毎回助けていては、
彼にとっての成長はないかもしれません。



得点を上げることのできなかった選手に
「あそこはもっとこうしたらよかったのに」
とアドバイスをしたくなります。



もちろん、それは素晴らしいことですが、
毎回、アドバイスを受けていると、
選手としては「コーチが答えを持っている」と
自分で考えることをやめてしまいうかもしれません。

「どんなときに成長を感じただろう?」

「どんな選手になって欲しいだろう?」

「そのために、どんな機会が必要だろう?」

失敗するかもしれません。
成功するかもしれません。
なかなか、行動に移せないかもしれません。

けれど、
僕らがそうであったように、
悩むからこそ、成長があり、
不安になるからこそ、
一歩踏み出した先に新しい自分が待っています。

学習は気づくことからからはじまります。

子どもたち選手に
成長する機会をつくりましょう。

目標設定 メンタルトレーニング③

なりたい自分に近づくためには
いくつかのパターンがあります。


「目標を立てて、毎日できることをコツコツ積み重ねる」
という選手もいれば、

「大まかな目標を決めるだけで十分。その時の流れに身を委ねる」
という選手もいます。



「この山を登ろう」とゴールを決めて、
どんなルートで登るかを考える選手を
「山登りタイプ」とすると、



後者は、
「こっちに進んでいこう」という方向性は決めるけれど、
それまでの明確なルートは決めず柔軟に対応する
「波乗りタイプ」といえるかもしれません。




◎山登りタイプ

「この山を登ろう」という目標を決め、
ゴールを目指して一歩ずつ歩みを進める考え方です。

「自分の得意なことはなんだろう?」
「どうしても叶えたいことは何があるだろう?」
「どんなときに幸せを感じるだろう」

自分の適性や、自分が価値を感じること、
自分がやりたいことを早く見つけ、
そのゴールを目指して経験を積んでいこうという考え方です。


◎波乗りタイプ

目の前に現れる波、ひとつひとつに真摯に向き合うことで、
経験を重ねていく考え方です。

「どうすれば問題を解決できるだろう?」
「ここから学べることは何があるだろう?」
「いま、できることは何だろう?」


最初に自分のできることを見つけることよりも、
目の前にある課題や問題にしっかりと向き合い、
それを積み重ねることによって、次の展開が開けるという考え方です。


キャリアではない。
私の人生なんだ。
スティーブ・ジョブズ



どちらにも良いところがありますし、
どちらかのやり方でないと
いけないということでもありません。



けれど、
僕ら大人が子どもたち選手と関わるときは、
2つの視点を持って接することで、
彼らの成長を助けることができます。

目標を立てることが苦手な選手には、

「いま、できることは何がある?」

と、目の前の課題の大切さに気づいてもらうきっかけをつくることができますし、

目標にとらわれすぎて、
プレッシャーを感じている選手には、

「より楽しむためには何ができるかな?」

と、
プロセスの大切さに
気づいてもらうきっかけをつくることもできます。

子どもたち選手と一緒に、
なりたい自分に近づくための日々を積み重ねましょう。

成長のためのメンタルトレーニング②

小さい頃、
友達と良く輪ゴムで遊んでいました。


左手の親指に引っ掛けたゴムは
ピンと張ることで遠くに飛ばすことができます。


ゴムの張り具合が弱ければ、
いまの場所にポトンと落ちてしまうだけ。


遠くに遠くに飛ばしたければ、
ゴムを緊張させて、パッと右手離すこと。


そうすれば、
「ビュン!」と目的地めがけて
勢い良く飛んでいきます。



もし、
成長したいならば、
自分のできることだけをやっていては、
なかなか成長がないときもあるかもしれません。


ちょっと難しいこと。

少し恐怖を感じること。

胸が少しザワザワすること。

そこに
成長のきっかけが隠れています。


緩やかすぎる海は、
船乗りを成長させることが出来ない。
(イギリスのことわざ)

僕たちは成長を望む反面、
頭の片隅で安定を大切にする生き物です。


年の初めに「やろう!」と決意した目標も、
「まぁ、そのままでいいんじゃない?」と、
まるで、
もう1人の自分が足にしがみついているかのように、
変わらないことをよしとしてしまいます。


「成長したい?」


その答えがNOであればそのままを維持。


もし、YESなのであれば、
いつもの自分ではやらない行動や考え方を
大切にしてみましょう。

成長のためのメンタルトレーニング①

成長は「怖さや不安」の先にある。


「大切な試合で負けたあと、どんな言葉をかけてあげたらいいんですか?」

目標にしていた大切な大会で負けてしまったとき。
試合に出ることも叶わずに大会を終えたとき。
子ども自身のミスで試合に負けてしまったとき。

子どもたち・選手にどんな声をかけたらいいのでしょう。


感情を一緒に味わう

「顔を上げて!いつまでも下を向いてないで!」

 
すぐに頭に浮かぶのは、
「上を向こう」というメッセージではないでしょうか。



うつ病の研究では、
うつ病になる人の特徴は、
いつも下を向いている人であることが
わかっているそうです。


反対から考えると、
いつも上を向いていたら、

マイナス思考に陥りにくくなるそうです。


けれど、
「くやしい」といった感情もまた、
成長のエネルギーとなります。

自然と湧き起こるその感情と向き合わずして、
試合に負けた後すぐに
プラス思考に切り替えてしまうことは
避けたいものです。


子どもたち選手はいま、何を感じているだろう?

コーチングの世界で
「ペーシング」という考え方があります。


これは
「相手のペースに自分を合わせる」
というものです。


ペースとは「歩幅」



僕ら大人の「ペース」ではなく、
子どもたちの「ペース」に合わせる。

「同じ速さ、トーンで話す」

「相手の話を途中で遮らない」

「相手の言葉を繰り返す」


などを通じて、
選手が悲しんでいるのだったら、
無理矢理、前向きにするのではなく、
一緒に自分も悲しむ。

選手に安心感をもたせ、
緊張を和らげることが大切です。


無理矢理、前向きにならなくていい

無理矢理に

「もっとポジティブにならなきゃ」
「もう泣いちゃダメ」
「前向きになろう」

と、頭で切り替えようとしても、
身体はなかなか反応してくれません。



試合後の時間や、
せめてその日いっぱいは、
悔しさや悲しさをしっかりと味わう。



悔しくて、
目を背けたくなることもあります。

負けてしまった試合やミスを
思い出したくないかもしれません。



けれど、
「ポジティブにポジティブに!」と
ネガティブな感情に目を背けるのではなく、

しっかりと味わうことで、
悔しさや悲しさといった経験が、
次の行動のエネルギーに必ず変えてくれます。


お互いの考えを伝え合っておく

安易な言葉掛けは
子どもたちの自尊心を傷つけてしまいます。



僕自身も、
過去にどんな言葉をかけたらいいかわからず、
「負けてしまったけれど、よくやったね」と声をかけたら、
「全然、よくなかったよ!」と怒られてしまったことがありました。 



もし、
本当に効果的な言葉を知りたいのであれば、
「負ける前」に準備をしておくことが必要です。


「負けちゃうことってあるでしょ。
 そんなとき、どう関わって欲しい?」



我が子の「こう関わって欲しい」という思いを
あらかじめ知っておけば、
僕のような「ひとりよがりな接し方」は少なくなるはずです。



ポイントとしては、
できるだけ「負け」に関係ないときに話をしておくこと。



そして、
「こう関わってほしい」ということがわかっても、
いざその場が訪れると想定外のことがたくさん起こることを
頭に入れておくことです。


アドバイスをやめる

アドバイスは、
アドバイスされる側に「受け入れる姿勢」があって
はじめて効果を発揮します。
 

「どうしたらもっとうまくなれるか教えて欲しい!」


ピアノでもサッカーでも書道でも、
「アドバイスをして欲しい」という姿勢があることが大前提です。



あなたが何かビジネスをしていたとして、

「もっとお客様にあった方が良い」
SNSを活用すべきだ」
「広告に投資した方が良い」

と頭ごなしに言われても、

「いや、別にあなたから言われたくないし、
 そもそもアドバイスを求めてません」

と、反対に気分が悪くなるかもしれません。


スポーツには必ず、勝者と敗者がいる

そして、整理しておきたいことは、
「スポーツは勝ち負け決まるもの」ということです。



勝った選手がいるということは
負けた選手がいます。


全国大会で優勝できるのは1つだけ。
3000チームが参加していたとしたら、
「1チームの勝者」と「2999チームの敗者」です。



そして、
どんなに素晴らしいパフォーマンスだったとしても、
相手選手がそのパフォーマンスを上回ったら、
負けてしまうことがある、ということです。


選手の心の整理は、選手本人にしかできない


本当の意味での心の整理は、
誰かにしてもらうものではなく自分自身にしかできません。

けれど、
心の整理のサポートをすることはできます。

そのためにできることは、
「話を聞く」こと。


「どうだった?」と話を切り出し、


「そうか、そんなことを考えていたんだね」
「いまはどんなことを考えてる?」
「このあと、どうしたい?」


子どもの話を途中で遮らず、
ペースを合わせ、
沈黙をも尊重しながら、
話を聞くことです。




そして、


「話も聞いても何も返ってこない」

そんなときは、
ただそばにいる
だけでも良いかもしれません。


気にかけてくれている、
と子どもたちは安心して、
自分と向き合うこときっかけとなるかもしれません。

ゴールデンエイジ 詳しく説明します

ゴールデンエイジとは何か、その時期の特徴、親の関わり方などを紹介します。

一生に一度に機会を無駄にすることがないよう、役立ててください。

1 ゴールデンエイジとは子供の運動能力が著しく発達する時期
ゴールデンエイジとは、子供の身体能力、運動能力が著しく発達する時期のことです。

具体的には5~12歳(年長~小学6年生)の期間。体の動かし方、動作、技術を短時間で覚えることができる、一生に一度だけの貴重な年代をゴールデンエイジと呼びます。

成長が早い時期の5歳と12歳では身体的違いが大きいので、ゴールデンエイジを「プレ・ゴールデンエイジ(5~9歳)」と「ゴールデンエイジ(10~12歳)」に分けて考えます。

1-1 プレ・ゴールデンエイジ(5~9歳)の特徴は「神経系の発達」
下図は「スキャモンの発育曲線」です。どの年代にどんな能力が発達するのかをグラフ化したものです。このグラフを見ると、子どもの神経は5-6歳まで急激に発達し、大人の80%にまで達していることが分かります。

12歳では神経系の発達はほぼ100%で大人と同じ。つまり、あなたの今の運動神経も10-12歳の時につくられたものです。
この時期にさまざまな動作を経験することで、脳が刺激され、運動神経も発達していきます。


(参照:白石豊他「どの子ものびる運動神経」かもがわ出版

1-2 ゴールデンエイジ(10~12歳)の特徴は「即座の習得」
「即座の習得」とは見よう見まねですぐできてしまうこと。
ゴールデンエイジ期の子どもは、初めてチャレンジする動作でも、手本を見ただけでできてしまうことがあります。

大人は、動く前に動作を理性で理解し分析しようとします。
「足の位置は・・・」「ひじは・・・」「タイミングは・・・」。まず考えてから動きます。
これに対して子供は、パッと見た直感だけで動きのコツをつかみ、その動作を習得してしまいます。


(参照:宮下充正「子どものスポーツ医学」南江堂)

またこの時期に習得した動作(技術)は大人になっても落ちないという特徴があります。
例えばサッカーのリフティング。
サッカーボールを、手を使わずに、ポンポンと地面に落とさずにコントロールします。

ゴールデンエイジにマスターしたこの技術は、サッカーをやめて十年以上たっても、ほぼ同じレベルで再現することができます。俗にいう、「カラダが覚えている」ということです。

カラダが覚えているといっても、厳密には、「脳が、ボールが足に当たる感触を覚えていて、ボールを落とさないように体(足)を動かしてボールをコントロールしている」となります。

小学生の時に盛んに体を動かし、色々なスポーツを経験させるといい。
ごく当たり前に思えるのですが、なぜ、スポーツ界で「ゴールデンエイジ」というワードが注目されるようになったのでしょうか?


ゴールデンエイジのトレーニングの定番。複雑なステップを速く正確にすることで、脳から体への神経伝達を早めます。


2.ゴールデンエイジが注目されるようになった理由は「外遊び」の時間と質が変わったから
20年前までは、子供の外での遊びが、ゴールデンエイジ期に必要な運動そのものでした。遊びながら自然に身に付けてきたので、「ゴールデンエイジ期にこのような運動が必要です」と啓蒙する必要もありませんでした。

これは日本に限らず、先進国共通の現象で、スポーツ界の悩みでもあります。

【外で遊ぶ時間が減った】

まず、外で遊ぶ時間が大きく減りました。
シチズンホールディングスがまとめた調査によれば、子供が外で遊ぶ時間は35年で半減しているそうです。

現在と35年前で、同じ項目で調査しているわけではないので、どこまで正確な数字か判断できませんが、「35年で半減」は、40代の方なら何となく頷ける数字ではないでしょうか?

【外での遊び方が変わった】

家の近所に小さい神社があります。
子供のころは、その神社で野球やサッカー、鬼ごっこで毎日のように遊びました。特に鬼ごっこは、高さ1メートル、幅30センチくらいの石垣の上を全力で走ったり、そこからジャンプして木に飛び乗ったりと、今からは考えられない遊び方でした。

木登りする少女

もちろん、今現在、同じような鬼ごっこをする子供を見かけることはありません。
それどころか、もし今の小学生が、石垣の上を走っているのを見かけたら、今の私は「危ない」と注意してやめさせるでしょう。

外で遊ぶにしても、社会全体として危険なことは避ける風潮が非常に強く、「運動」の代わりになるような遊びとはほど遠いのではないでしょうか?
今はその同じ神社で、子供が3人くらい集まって、ゲームしてます・・・

サッカー香川選手が子供の頃。

チームの練習がない日は家の前の公園で友達とのミニゲームに明け暮れたそうです。お母さんの「ごはんやで~」が終了の合図だったとか。この遊びが「最高の練習だった」とあるインタビューで答えていました。
(出典:日本経済新聞2011年2月25日のインタビュー記事より)


スラックライン|初心者用手すり付き。綱渡りを安全に楽しむ方法

究極のバランストレーニング。外遊びが減った子供がどれだけ乗れるか?最初は全く乗れませんが、夢中になって遊ぶうちに・・・BBQやキャンプを楽しく過ごす遊び道具


3.ゴールデンエイジ期は親が何気なく環境を整備することが大切
この時期を有意義に過ごすかどうかは、大人(親)の関わり方が重要です。
なぜなら、当の子供たちが自分で「ゴールデンエイジ」を意識することはないからです。大人(親)がいい方向へ導くような環境を作りましょう。

3-1 プレ・ゴールデンエイジは様々な運動をさせることが大切
運動神経の基礎は、神経系が著しく発達するこの時期につくられます。
早くから特定のスポーツでトップを目指すにしても、プレ・ゴールデンエイジ期に、様々なスポーツ、運動を体験させることが大切です。

なぜなら、一つの動作で一つの神経回路がつくられ、それが多面的、多層的な回路に発達するからです。
多面的、多層的な回路とは、幼稚園児の「ボール投げ」という動作でイメージできると思います。

「ボールを自分の真上に投げる」という一つの動作をしてみます。経験がなければ、最初は2-3メートル離れた所にボールが落ちてしまうでしょう。



さらに、「ボールを自分の真上に投げて、頭の上でキャッチする」。
もう少し複雑にして、「ボールを自分の真上に投げて、3回手をたたいて、頭の上でキャッチする」。

もっと難しくするなら、「ボールを自分の真上に投げて、3回手をたたいて、ジャンプして頭の上でキャッチする」。
このような動作が自然にできるようになれば、成長して一つのスポーツに特化した時に、専門的な技術を早く覚え、高いレベルに引き上げることができます。

プレ・ゴールデンエイジでは、運動の種類・量を増やし、運動の基本をしっかり身に付け、次にくるゴールデンエイジに備えましょう。

3-2 トップレベルを目指すならゴールデンエイジ期を逃してはいけない
ゴールデンエイジに特定のスポーツを経験しなければ、そのスポーツでトップレベルに到達できないということは、世界的な常識と言われています。

ゴールデンエイジになると、特定のスポーツの特性を理解し、意識的に取り組むようになります。憧れの選手やライバルが現れるのもこの時期です。ゴールデンエイジまでに、夢中になれるスポーツ、楽しくて仕方ないスポーツが見つからなければ、残念ながら手遅れです・・。



3-3 複数のスポーツを経験すると脳が活性化され体が思い通り動くようになる
しかし、ゴールデンエイジ期から特定のスポーツに専念すべきということではありません。
一つのスポーツに本格的に取り組みつつ、他のスポーツを体験する機会があれば積極的に利用しましょう。

例えば、サッカー少年のお姉ちゃんがバレーボールをしているのであれば、一緒にバレーボールを楽しみましょう。またチームの指導者はいい顔しないかもしれませんが、チームの練習を休んで、お父さんお母さんとスキーに出かけるのも大切な運動経験です。

可能であれば、取り組んでいるスポーツとは特徴の違うスポーツがおすすめです。
例えばサッカー選手が剣道を経験するとどうなるでしょうか?視野が限られ両手がふさがった状態で何ができるでしょうか?
卓球の選手がバレーボールを、バスケの選手が野球、、等など。

とはいえ、畑違いのスポーツを経験する機会はなかなかないかもしれません。その場合は、「遊び」を活用しましょう。

4.ゴールデンエイジに運動神経を伸ばす方法は昔遊び
「運動神経を伸ばす方法」と書きましたが、実は人間の体には「運動神経」という神経はありません。
ですから「うちの子は運動神経ないから・・・」という言葉遣いは間違いです。もともとありませんから。
では、運動神経とは何のことでしょうか?

運動神経とは、「コーディネーション能力」という言葉で説明できます。

例えば、筋力があって「懸垂がたくさんできる」。ジャンプ力があって「垂直跳びでクラスで一番高く跳べる」子どもでも、それだけでは、運動神経がいいとは言えません。
筋力もジャンプ力も、スポーツでは必要な能力ですが、それらが脳によって「コーディネート(協調)」されて「すばしっこい」「たくみ」な動作ができるようになると、「運動神経がいい」と周囲から言われるようになります。

4-1 昔の遊びには運動神経を向上させる要素がたくさん
昔遊びをしましょう。
ケンケンパ、ゴム跳び、鬼ごっこ、缶蹴り、凧揚げ、竹馬などなどの昔遊びには、運動神経を向上させる要素が詰まっています。
「ケンケンパ」「ゴム跳び」・・・バネのように跳ねる力、バランス力。空間認知力
「鬼ごっこ」「缶蹴り」「だるまさんがころんだ」・・・走力、リアクション。判断力。蹴る動作。ピタッと止まる姿勢制御、ストップ動作。
「めんこ」・・・投げる動作。肩の使い方。

「めんこ」がトレーニング!?と疑われました?
メンコを投げる動作によって、ボールを投げる時の肩の使い方を習得できるので、野球用品を販売するSSKから「トレーニングメンコ」という商品が販売されているくらいです。

【究極のバランストレーニング】

「綱渡り」を安全に楽しめるスラックライン
キャンプやBBQなど大勢集まる場所で、盛り上がりましょう。


4-2 脳に刺激を与えるコーディネーショントレーニングが有効
詳しくは次の記事で紹介しますが、ゴールデンエイジ期のトレーニングは「コーディネーショントレーニング」が有効です。

なぜなら、コーディネーショントレーニングでは、複数の動きを同時に行うので、脳が刺激され活性化するからです。
コーディネーショントレーニングで、多彩な動きを経験し、体全体を器用に動かすためのベースとなる「たくみさ」「すばしっこさ」が身に付きます。

例えばサッカー選手が左右の足を器用に動かせる感覚が身に付くと、右足でも左足でも同じような正確さでボールを蹴れるようになり、大きなストロングポイントになるでしょう。
以下で具体的なコーディネーショントレーニングを紹介しています。場所もとらず、一人でも、簡単にできるものも多いので是非遊び感覚で取り組んでください。

まとめ
ゴールデンエイジは一生に一度。「運動神経の発達」という意味以外にも、親子で一緒に体を動かしたり、スポーツに熱中できるのも、この時期だけではないでしょうか?

是非、コーディネーショントレーニングに一緒に取り組んでみてください。